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とらのナポリ旅行(ナポリ5日目)

どうも、とらです(๑´∀`) 

朝起きて今日やることを考える。お母さんにカプリ島の青の洞窟が綺麗だよ、あとパンフォルテクッキーっていうイタリアの伝統焼き菓子がおいしいからおみやげに買ってきてね、と言われていたのだが、どうも行く気にならなくて、反発してどこか違うところに行ってやろうとか考え始めたのだった。

とらは日本人が好んで行きたがるような観光地に行くのが嫌なのだ。じゃあどこに行くの?ってことになるわけだが、それはナポリの郊外のレストランに行ってみるとか、カプリ島じゃなくて違う島に行ってみるとかそういうことになる。で色々調べていると、イスキア島というのがあることが分かった。こちらはあまり日本人が行かないらしい。その上温泉が湧いていて日本人が好きそうな温泉のテーマパークがいくつかあるとの情報を得た。温泉に浸かって夕日を見ながらゆっくり過ごす。なかなかいいんじゃないか。ピザを食べ飽きてしまったので、もうこの際ピザのことは忘れて観光モードに切り替えてイタリアの夏を楽しんだらいんじゃないか、そういう考えに変わり始めていた。



イスキア島のホテルを検索する。1泊45ドル程度からあった。よさそうなところをもう今日予約してしまうか。そう思ったのだが、明日からにするか、うーんどうしよう、そんな出口のない迷路みたいなものをぐるぐる回っているうちに面倒になってしまった。

「いや、今回はピザを食べに来たんだし、他のことをするつもりはない!」

最後にそう思ってパソコンを閉じた。

9時50分にホテルの朝食会場へ。昨日食べ過ぎたのもあり、あと今日もピザを食べなきゃだからラスクとコーヒー牛乳だけにする。部屋に戻って調べ物などをして時間をつぶし、昼の1時過ぎになってようやくホテルを出る。今日の行き先は揚げピザのLa Masardonaに決めた。




場所はナポリ中央駅の南東のエリア。途中のスーパーに入ると冷凍のシーフードが売られていた。こういうのはスペインのバルセロナでも見かけた。海が近いから似てるのだろうか。



特に迷うこともなく店に到着。と思ったらやっていなかった。見た目が閉鎖した工場のようだったのだ。諦めかけて道の先に目をやると開いているドアがあったので行ってみる。どうやらこちらが店の本体だったのだ。しかしまあ暑い中ここで立ち食いなんてするのだろうか?





中に入って店の中を眺めていたところ店員に声をかけられた。中で食べるか?と聞くのでそうしたい旨伝えると、中は涼しいからそのほうがいいねと言う。そしてさきほど閉まっていた工場へと案内された。ドアが開いて中に通される。なるほどここは工場ではなかった。dine-inできる屋内スペースだったのだ。それにしてもこのドアの作りはどうにかならないものだろうか。



なるほど青を基調とした内装はあまり食欲をそそらないが、中は涼しくていい。アジア系の店員にメニューを渡されて横にずっと突っ立ったれていたが、しばらくメニューを眺めることに。揚げピザは初めてなのでどれがおいしいのかさっぱり分からない。メニューの裏を見ると、「揚げピザは立ち食いするものなんですよ、だから手で食べて欲しい。新しいこともするけど伝統も大切にしたいので」という店のポリシーが書いてあって、こういうのいいなぁと思ったのだった。





しばらくして白人の店員が来たのでおすすめの揚げピザを聞く。メニューの一番上のものだという。なのでそれをもらうことにした。飲み物はコーク。先にコークがやってくる。氷がないから料理が来るまでにコークがぬるくなる。いつもこのパターンだ。思ったんだけど、料理が来てから飲み物を頼んだらいいかもしれないね。



3分ほどで揚げピザが来た。と思ったら紙に包まれたものが皿に乗って出てきた。このまま持って帰れそうだ。ひとまず開けてみないと話にならないので開ける。揚げピザが入っていた。こう、こんもりと膨らんだ揚げたてのものを想像していたが、紙で包むと膨らみは落ち着いてしまうんだね。当たり前か。




どうやって食べようかともじもじしていると店員がやってきて、「いちばん上を切って開いて、そのあとああしてこうして」と言うので、「指で?」と聞くとそうだという。専門家がそう言うならそうするしかない。言われるままに指で上を切り開いてみる。あ、熱い。。。



熱くて持っていられない! 火傷してしまうので結局フォークとナイフを使うことにしたが、これがまた切り出したものが食べづらくて仕方がない。結局熱いのを我慢して手で食べることにした。これが意外とうまい。あくまでフォークとナイフで食べるのに比べてうまい、ということだ。




揚げピザは熱いうちに完食することができた。しかしそれほどうまい料理だとは思わなかった。実はこの数日のナポリ滞在で毎日ピザを食べ、ぼくはもうピザに飽々していたのである。揚げピザは中のチーズはリコッタで、豚肉なども入っているんだけど、ピザに変わりはないからその飽々度を高める結果になったのだった。初めて揚げピザが食べられたというのは経験としてよかったが。



隣のイタリア人らしき男性の二人組が食べているところを観察させてもらう。ぼくが食べた揚げピザより小さい。メニューをよく見返したらハーフサイズがあった。これにしておけばよかったと後悔した。二人は店員が運んできた揚げピザを前におあずけのような状態でおとなしく待っている。ぼくね、こういう揚げたての膨らんだやつ見たかったんだよね。そして、ああ、冷ましているんだなということがわかった。その後上を切り開き、つぶしていた。最初手でいじっていたが、店員がナイフとフォークを持ってくるとそれを使って食べていた。イタリア人でもいつでも手だけで食べるわけではなさそうだ。



ぼくのところにも店員がきて、ほかにも何かいるかと聞いてきた。甘いものはないの?と聞くと壁の写真のやつだという。1個くれと伝える。メニューに載っているかと念のため聞くとないという。そして出てきたのがコレ。




さっきの二人組が食べていたハーフサイズと同じ大きさだった。中にはチョコレートが入っている。食後のデザートにはなかなかいい。と思ったが、さっき食べたのがレギューラーサイズの揚げピザなので、デザートも甘い揚げピザというのはちょっと重たかった。結局完食できず。会計をお願いすると8.25ユーロだった。

帰りに最初入った立ち食いのところに行って作っているのを見てみた。味はどうだったか聞かれたのでgoodとか適当に言い、どこから来たか聞かれたので日本と答える。するとTokyo? Nagoya?というのでTokyoと答えた。生地伸ばしはアジア系の店員がやっていた。中国人だろうか?




うーん、ピッツァフリッタ(揚げピザ)。これは日本じゃ流行らないだろうなぁ。だって揚げ餃子の方がうまいから。

さて、今日はもうピザを食べてしまったのでやることがなくなった。大通りに出てイタリア人と同じように適当なところに座って佇んでみたものの、どうもしっくりこない。どこか遠くから撮影でもされていたら、ぼくのところだけ浮いているというか、そんな感じなのだ。



「ナポリに何しにきたんだろう。」

ピザに飽々してしまってそんなことを考えるようになった。そのまま佇んでいても仕方がないのでホテルに戻って寝ることにした。

来るときに入ったスーパーで水とゲータレードを買う。水は40セント、ゲータレードは79セントだ。全然安い。駅から少し離れるがここまで来れば半額だったのだ。そしてホテルに着いた。



またここで昼寝なんてしてていいのだろうか。何しにナポリまで来たんだ。。。そう思ってふと牧島さんの本を手に取った。そうだ! ぼくは日本の著名なピザ職人が修行した店を食べ歩いて、どこかの店のピザがとびきりおいしいものだったら、そこで修行させてもらえないかお願いする為にナポリに来たのだった。そして牧島さんが修行したのがイスキア島のダ・ガエターノと書いてあった。

イスキア島! 今日朝調べていた島ではないか! 本来なら日本を出る前に、チェザリの牧島さんはここ、サルバトーレの大西さんはここ、〜の誰々さんはここ、という具合にリスト化しておく予定だったのだが、メンバーをクビにしたこともありいろんなことに手をつけられなくなっていたのだった。

さてどうするか。今からイスキア島に行って、ダ・ガエターノのピザを食べに行くべきだろうか? 店を検索するとナポリにも店があった。しかしここにはピザの巨匠はいないだろう。船の時間を調べると夜22時イスキア島発ナポリ行きというのがあった。これなら18時台のイスキア島行きの船に乗り、夜の部は19時オープンのダ・ガエターノでピザを食べて今日のうちにナポリに戻ってくることができるはずだ。ピザの巨匠の店でピザを食べるためだけにイスキア島に行く。なんととららしいことか。



自分らしさ。それは最も大切なことだ。ピザに飽きたなどと言ってはいられない。ぼくは巨匠の店のピザを食べに行くのだ! そう決めたら早かった。多めの現金を持ち、パスポートとクレカ類は金庫に入れたまま後先考えずにホテルを飛び出していた。

向かう先は港。まず地下鉄でUniversitaの駅へ行く。そこから歩くとフェリーの発着場がある港に着くのだ。初日に歩いておいたからすいすい進める。しかし大通りで右と左のどっちだったかと思い、目の前にあったチケット売り場のようなオフィスに入って聞くとそこはレンタカー屋だった。出てよく見ると看板にレンタカーと書いてあるではないか。急いでいたりイタリア語は分からないものと決めつけていると本来なら分かる英語すら分からなくなる。これは危険なことだと思った。勉強も同じである。




その後左に行ってしまい、間違ったと思って引き返し、しばらく歩いてフェリーのチケット売り場が見えた。人が並んでいる窓口に並ぶ。大きな字でISCHIAと書いてある。イスキアのスペルは知らなかったがこれに間違いはないだろう。出港は17:55とある。10分後だ。順番が来たのでチケット買った。17.6ユーロだった。乗り場は3番だという。






船が出るまで10分しかないからミスは許されない。乗り場はどこだ?と思って探すと、なんてことはない、チケット売り場のすぐ裏だった。こんなに近いのね。これなら5分前でも余裕だね。少し余裕ができたので電光掲示板などを見に行ってみる。うろちょろしていたら係員に3番だよと教えられた。




乗り場に行くともう5分を切っていたので最後の乗船客を乗せているような状況だった。チケットを渡して船に乗り込む。これでもう安心だ。放っておいてもイスキア島に着く。席は中と外があって、天気もいいしせっかくなので一番上の屋外の席を陣取った。どうもタバコは自由らしい。若い女の子の3人組がとなりでぷかぷかやっていた。






ほどなく船がイスキア島に向けて出港する。否応なく気分が高まるではないか。この感じ、いいねぇ。ホテルで昼寝していたら何にもならなかった。






だんだん港から離れて、ベスビオ山が小さくなっていった。意外と早く進む船だ。44キロも出ていた。



しかし途中から減速してかなりゆっくりになったので何事かと思ったら、経由地の別の港に着いたのだった。その港の名前はメルジェリーナ。ここまで電車で来てシーフードレストランに行こうかと思っていたナポリ郊外の地名だ。



せっかくなので船の中の客室を見てみる。今度は頭から港につけているようなのでどうやって乗り降りしているのかも気になった。なるほど、頭からも乗れるのね。中にはバーもって飲み物や食べ物も売っていた。これは便利だ。




上の席に戻って本を開く。牧島さんの本だ。今イスキア島に向かっているのはこの本のおかげだ。



本を読み返しているうちに日も暮れかけ、19時にイスキア島の港に着いた。さて、帰りの船はあるだろうか? なかったらどうするか。パスポートやクレカは持ってきていないが100ユーロあるので、現金だけで泊まれるところに泊まろうか? いや船はあるはずだ。




そんなふうに考えながら船を降りた。安心材料として帰りのナポリ行きの船のチケット売り場を確認しておきたい。あっちでもないこっちでもないと歩いて、どうもこれは町中に入ってしまうなということで港に引き返し、それでもないから警察に行って聞いた。するとBar Olimpicaというバーに行けという。バーでチケットが買えるのか。半信半疑で入ってみると確かにチケット売り場があった。



そこで驚いたことに、今日のナポリ行きの最終は20時15分だった。これはまずい。あと1時間を切っている。ダ・ガエターノまでは徒歩30分かかるから行って帰ってくるだけでアウトである。さてどうするか。このまま帰りのチケットを買ってナポリに引き返すか?




「めんどくせー、もういいや。どうにかなるだろ。」

そう思って歩き始める。本当ならここでタクシーなりトゥクトゥクみたいなのがあったからそれを使うとかすべきだったが、歩きで行こうと思った。ダウンタウンを抜けてアプリの地図を頼りに早歩きで進んでいく。






「このペースだと10分ぐらいで着くかも? それなら往復で25分として、10分でピザ食べれば船に間に合うな。帰りはタクシー使えば完璧!」

どうしてこんな超楽観的な思考ができるのか自分でも分からないが、どんどん進んでいった。途中から完全に住宅街になり、たまに車が通るぐらいでこんなところにピザの巨匠のお店があるのかと不安になった。




それでも進んいく。最後にあの大通りまで出ればそこが店だという通りが見えた時、やっと安心できた。あそこまでいけば目的達成だ。




そしてようやく辿り着いたのがこちらのお店、ピザの神様、そしてピザの巨匠ガエターノ・ファツィオ氏のダ・ガエターノである。



時間もないので急いで中に入る。席はみんな屋外だった。窯にいちばん近い席に座り、ウェイターがきたのでコークを頼む。





そのあと注文を取りにこなかったので、時間が気になってそわそわしだしたところに、サンタクロースのおじさんが私服になったような人が現れた。ブファラのマルゲリータを注文する。日本人か聞かれたので、すかさず牧島さんの本を取り出して見せた。すると

「マキシマサーン!」

と日本語で言っていた。この時はすぐ気づかなかったのだが、店内の写真などを見て、この方こそがピザの巨匠ガエターノ氏だったと気づいた! まさか氏が自ら注文を取りに来るとは! ぼくが最初氏だと思った焼いているのは別の人だったのだ。ピッツアイオーロ(ピザ職人)がガエターノ氏、年配のフォルナイオ(焼き担当の職人)は別の人で、ガエターノ氏に似ていたからお父さんだろうか?




店内には日本人と関係がありそうなものがいくつかあった。今でもナポリピザの職人を目指す人が氏を訪れているのだろう。




しばらくしてカラーンと鐘が鳴った。「さあおいしいピザが焼けましたよ、お客さんのところに持って行ってくださいな」の合図らしい。ぼくのところに来るかと思ったら別のお客さんのピザだった。それからまたしばらくしてカラーンと鳴った。今度はぼくのピザだった。



これがガエターノ氏のマルゲリータか。ぼくはひと目見て思った。

「とらちピザに似てるじゃないか」




巨匠のピザに似ているとは恐れ多いが、誰にも習うことなくイタリア人がYouTubeにアップした動画と牧島さんの本だけで、窯まで自分で開発してぼくが作っていたのがとらちピザだった。それがこの目の前のピザに似ていたのは感動した。

おいしく頂いたのも束の間、感動はしても船の時間がある。あと15分しかない。会計を済ませて港に戻ろうとしたのだが、ガエターノ氏と写真を撮りたいと思って申し出ると快諾してくださった。少しお話してくださったが、イタリア語なのでさっぱり分からなかった。イタリア語を少しでも勉強しておけば。。。そう悔やまれた。氏からどうぞと差し出されたのはチェザリとダ・ガエターノのうちわだった。そしてこともあろうか窯の前に呼ばれ、窯から取り出したての巨大なピザと共に写真を撮ってくださったのである。ぼくは氏の懐の広さにひどく感動し、帰りの船のことはもうどうでもよくなってしまった。





こうしてぼくには思いつきで来てしまったイスキア島で思いがけないサプライズがあり、ピザの神様のお店を後にしたのだった。船はもう間に合わない。別に構わない。ゆっくり行こう。ということで、さっきの興奮を噛み締めながら港への道を歩いて行った。




ゆっくり歩いても30分はかからずにチケット売り場のバーに戻った。さきほど確認したとおり今日のナポリ行き船はもうなかった。次の船は明日の朝の6時20分だ。そしてぼくは

「今日は野宿でいいか」

そう思ったのである。無駄な出費は避けたい。今日計画的にもっと早く着ていればお昼に食べて夜に帰るというのもできたはずだ。自分の無計画さ、突拍子のなさに戒めをという意味も込めて野宿でいいと思ったのだった。




港にいても仕方がないのでダウンタウンの方へ歩いて行く。たまたまWiFiのホットスポットがあり、無料で90分使えるというものがあった。こりゃあいいや、と思って進めていくも、イタリアや近隣の国の携帯番号がないとダメとわかる。あきらめずに別のSSIDも試す。こっちは無料で240分だ。十分すぎるぐらい使える。これは問題なく手続きできてネットにつながった! お決まりのツイートをしてからホテルを探し始めた。ネットがつながればこっちのものだ。しかし高かったり遠かったりするので、やはり野宿でいいと思った。





ネットをしていると途端に時間が過ぎてしまうものである。辺りはすっかり暗くなっていた。有料のトイレに行ってから埠頭ぞいのレストラン街を散策してみる。ずいぶん盛り上がっていた。個人所有の豪華なクルーズ船もあり、船を持っている先輩に乗せてもらって花見のシーズンの隅田川を上流に向けて進んだ時、先輩がぼくに言った言葉を思い出した。

「とら君、これが優越感というものだよ」

優越感。ぼくもそんなものを海外で味わってみたい。だけど本当にぼくの心を満たしてくれるのは優越感ではなく、自分の能力が役立って人の役に立った、ということだと思ったのだった。





適当に歩いていると繁華街というか、小さな店が連なる通りに出た。なるほど、イスキア島にはこういうナイトスポットがあったのか。さっきの埠頭もそうだったが白人だらけ。日本人はおろかアジア人は1人も見かけなかった。



そんな中、面白そうな店を見つけた。自分でフローズンヨーグルトを好きなだけカップに入れ、好きにトッピングして重さで支払うという店だ。店名はYo Way。これは面白い。ぼくもやってみよう。





カップを1つとり、好きなフレーバーのフローズンヨーグルトをカップに入れる。この機械がまたうまくできていて、ちょっとレバーを倒しただけでたくさんでてくるのだ。さすがMade in Italyだ。プレーンとイチゴ味にしてみた。




次にトッピング。シリアルみたいなものからフルーツ、シロップまで色々ある。これらがすべて最後の重量で量り売りというのがいい。とてもシンプルだ。






店内が混んでいるとレジに並んでいる間にフローズンヨーグルトが溶けてしまうという難点もあるが、まあいいだろう。ぼくの番が来てカップを秤に乗せると2.32ユーロだった。かなり手頃だ。





食べながら通りを進んでいく。イスキア島に何泊かして、昼間は温泉や海を楽しみ、夜はここに来てのんびりショッピングを楽しんだり、冷たいものを食べたりするというのもなかなかいいと思った。



通りを一番奥まで進むと何もなくなった。そこのベンチでしばらく休憩して、もうここで野宿するかなとも思ったのだが、車やバイクが止まったりしてうるさいし、人もよく通るので引き返すことにした。そしてバーで炭酸水を買って、さっきのネットがつながる場所に戻った。隣にATMがあり、上にはカメラもあるから何かあったとき安心だ。ということでここで野宿をすることに決めた。最初は階段に座ってうつむきながら寝ていたのだが、姿勢がつらいしおしりが痛いので横になってしまうことにした。人は1時を過ぎても通る。時々うるさいのであまり寝られなかった。






そうこうしているとポンポンと叩かれたのでなんだろうと思って起きると警官だった。Travel Documentを出せと言っている。そんなものは持ってきていない。今日はナポリから来て帰りの船に乗れなかったから、パスポートはナポリで泊まっているホテルにあると英語で言うと通じたようで見逃してくれた。ただしここでは寝てはいけないという。イタリアって結構いい加減だと思っていたのだが、これでちょっと安心した。

しばらくそこに座っていたのだが、トイレに行きたくなったのと、ちゃんと寝られる少し暗めの場所を探そうと思って港に向かって歩いて行く。路地を進んでおしっこができるところを探して適当なところで用を済ませ、来た道を戻っている時、ふと物陰から何かが現れた。



猫だった。とても人なつっこい。こんなところで会えるとはね。ぶうの生まれ変わりだろうか。メス猫で妊娠しているようだった。ぼくの後をついてくる。逃げない。しかし港の通りの方に出ようとするとついてこなくなった。行動範囲があるのだろう。ぼくが戻るとまた近寄ってきたので、座ってしばらく一緒に遊んだ。




といきなりバイクが来る音がした。そして少し先で止まった。この辺の住民なのだろう。この路地で寝るわけにもいかないということで、そのまま大通りに出て、適当なベンチがあったのでそこの陣取った。イヤフォンで音楽を聞きながら、iPhoneとマネークリップをパンツをハーフパンツのポケットではなく中に入れて眠りにつくことにした。



しかしオヤジが目の前の船のエンジンをかけて沖に出て行ったり、数人のグループが自分たちの船の上で騒いだり、後ろの通りを車やバイクが通ったりしてなかなかよく寝られなかった。さらに足が痒くなったり、指が痒くなったり、気温はいいのだが、そういうdisturbanceが多くて不快指数の高い夜となった。


つづく

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