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とらが好きになった女の子(小2)

とらが子供時代に好きだった人の記憶をさかのぼり、ぼくが抱える恋愛コンプレックスみたいなものについて深く切り込んでいきたいと思う。



幼稚園の時に

「とらは○○ちゃん好きなんでしょ?」

と親に言われていた子に関してはよく覚えていないが、自分から好きという強い感情はなかったと思う。思い出せるのはその子が虫歯だらけだったということだけだ。

小1になると隣の席の子が気にはなっていたが、そっけなくなったり急に優しくなったり、態度がころころ変わる人だったのでそんなに好きになるということはなかった。あーほんとに好き! という感情が女の子に対して初めて芽生えたのは小2の時だった。

小2の時のクラスにはAさんという転校生がいて、とにかくかわいかった。ぼくは彼女が好きになってしまい、彼女が読んだ本をわざと借りて読んだりして

「あ、とらAと同じ本読んでるー」

と周りの生徒から言われるのが恥ずかし嬉しかった。それとどうしてこんなことをしたのか分からないが、Aさんとほかの男児を間接キスさせようとして、ポケットテッシュを折ったものをAさんの口に押し当て、それをほかの男児の口に押し当てて、ぼくは


「間接キスだ~」

などと言いながらはしゃいでいた。。今思うとどうしてそれを自分の口に当てなかったのか不思議である。

もうひとつ強烈に覚えているのは体育の水泳の時間で、ひとつのレーンの中で右側が行き、左側が帰りとなってみんな泳いでいた。そこでぼくは25メートルを泳いだ後に順番をみはからい、Aさんが向こうから泳いで来たときに同じ側から復路を泳ぎ始め、Aさんとの接触を試みたのだった。

ゴツーン☆

結果は成功。ぼくの頭とAさんとの頭がプールの中でみごと衝突したのだった。

「いったーい!」

そうAさんが言うのを聞きながら、ぼくは痛い自分の頭を押さえるのであった。甘酸っぱい思い出である。

小学校からの帰りの道では家がある方向から、大通りで左側の歩道を歩くか右側の歩道を歩くか決まっていた。ぼくは右側、Aさんは左側だった。とある雨の降らなかった日、ぼくはAさんが持っている傘を奪い、右側の歩道を歩き始めた。Aさんは

「返してよ~」

と道路の反対側から言い続けている。小2だからルールに忠実でAさんは道路を渡ってこちら側に来ることはしなかったのであった。だからぼくはそのままじらしながらずっと進み、ちょうどぼくが右、Aさんが左に曲がる所でぼくはかさを返しに行った。Aさんが半泣き状態になってしまっていたのでこれはまずいなと思って家に着いてしばらくすると案の定

プルルル♪

と電話が鳴ったので、親に取られる前にぼくは電話に出た。すると相手は

「あの、●●(Aさんの名字)ですけど、さとうとら君のお宅でしょうか?」

まずい。Aさんのお母さんからの電話だ! さっきのことをAさんがAさんの親に話してうちに電話がかかって来たのだ。これは予想できていたことだった。ぼくはうちの親にばれるのが怖くて、

「ちがいます!(ガチャン)」

と電話を切ったのだった。そしてその後何度も電話がかかってくると予想できた為、電話線を壁から引っこ抜いて家の電話が鳴らないようにした。この日はAさんの親がぼくの親に事の始終を伝えてしまうことへの恐怖と家の電話が不通の状態を長引かせることへの悪影響を考えて、いても立ってもいられなかった。夜中頃になって、ほとぼりがもうさめただろうということで電話線を元通りにして寝た。

次の日の朝学校に行くとぼくの机の上にいくつかの画びょうが上向きで置かれており、ほどなくAさんの仲良しの子がぼくの席に近づいてきて

「ひきょうもの!」

と言い放っていった。ぼくは返す言葉がなかった。

このあとAさんと何があったかの記憶はない。おそらく好きという感情が、Aさんの親から叱られることへの恐怖と卑怯者と呼ばれたショックで消えてしまったからだと思う。小3ではAさんとは別のクラスになり、小4と中2で別の人を好きになったのでぼくの心の中からAさんはすっかり意識の範囲外に行ってしまった。しかし運命のいたずらだろうか、中3で一緒のクラスになり、3学期には席が隣になって班も一緒だから給食の時間は毎日目の前にAさんがいた。小2の時にそうなっていたらまさに天国であった。

「神様、あなたのいたずらは遅すぎます」

ぼくはそう思うのだった。好きだったのは7年前である。7年後に距離が狭まってもAさんへの好きという感情が戻ることはなかった。そして高校は別になり、再会したのは成人式だった。Aさんはなぜかヤンキーになっており、まさかの真っ赤なチャイナドレスでの参加であった。小2のあの時の清楚なイメージはまったくなくなっていた。ぼくが小学校で変ないたずらをしなければAさんの未来は少し変わったものになっていたかもしれない。

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